地上に一羽の鳩が居ました。
その鳩は短い足で歩いていました。
翼はありましたが、飛ぶことを知りませんでした。
地上を歩く鳩

神様から与えられた愛のストーリー
地上に一羽の鳩が居ました。
その鳩は短い足で歩いていました。
翼はありましたが、飛ぶことを知りませんでした。
とある小さな国のお話。
土地に恵まれた裕福な国で、
とても栄えていました。
その国の王女さまは過保護に育てられ、
外には出たことがありませんでした。
その人は絵の具で創られていました。
生まれたときから、そう望まれて創られました。
色鮮やかで、見る人を癒していました。
その人は、自分が生まれた理由を知るために、外に出ました。
人の役に立つために、仕事を始めました。
モノを運ぶ仕事でした。
暗く汚れた路地の道を挟んだ反対側で
汚いものから目を背けたお金持ちたちが
煌びやかな仮面舞踏会を毎晩のように楽しむ…
そんな街に この黒猫は生まれました
世界を創られた方 すべての根源であられる方は
一つの卵を温めていました
大切に温めていたそれは もうすぐ中から出てくる時期になります
全能者は卵に語られました
もう時間だよー 出ておいで
少し戻って
北の国 国境付近では激しい戦闘が繰り返されていた
血で血を洗うような行為の繰り返し かつて同じ血が流れていたもの同士が争っていた
そこで かつて兄と呼ばれていたものが戦っていた
その人は自軍では英雄といわれており この戦いにおいても 大きな戦果を挙げていた
しかし彼は これを続けることに疑問を持っていた
それは 自分の国の王と敵国の王が血を分けた兄弟であり 自分がその子であることを知
っていたからだ
彼は 二人の王に可愛がられて育った
北の王には体づくりや武器の扱い方を 南の王にはあらゆる知識に通ずる基礎を授けられ
た
彼は 周りからも言われるほどに 幸せに育っていた
そして 彼自身にも兄がいた
血は親の代で分けられたものであったが 兄弟のように育てられ 同じように学んだ
兄は彼よりも全てにおいてまさった者で 人々からも尊敬されており 彼も敬っていた
ごとごと車にゆられて続く旅
少女はその方に言った
つぎはどこに行くのですか?
その方は答えた
あなたの生まれたところ あなたをきよめた水をきよめに その都に向かっているんだ
かつていけるものの満ちた場所
わたしは その姿を取り戻すために わたしのものを取り返すために
そこに向かっているんだ
少女は 自分の生まれた場所と聞いて 南の国を思い出したが
この先から香るものは 麦の匂いではなく
血のような 錆びたものを感じた