第25話 その4

王女はみんなのを取り囲んでいるその花を取り上げ
その花を見つめて言った
持ち主のところへと届けないといけませんね
みんなは頷いてこのことが自分達の今すべきことだと受け入れました
女性は王女に言った
ではどうやってその人を探すのですか
王女は言った
この花に聞いてみましょう
そして少女は目を閉じた

その花には言葉がなかった
しかし言葉によってその花は作られた
花は王女に語り 王女はその言葉によって導かれ その花を作った方の言葉に導かれて歩み始めた

そこはこの地を治める領主の館でした
領主は高齢で独り身で この地を治めていました
領主は目の前に迫りつつある自分の死を感じて 自分の気付いたものを誰にも継ぐことができないことに不安を感じていました
領主は思いました
このままでは私のしもべがこの地を治めなければならなくなる
そこへ屋敷の扉をノックする音が響きました

領主は扉を開きました
するとそこにはその方が立っていました
その方は言いました
少しお話をしてもよろしいでしょうか
領主は喜んでその方を屋敷に招き入れました

その方は領主の前に座ると口を開きました
あなたは今悩んでいることがありますね
領主は頷いて言いました
私には妻がおらず そのために子もいない
私の財産 私の領地は 全て私に仕えていたしもべに受け継ぐでしょう
しかしそれはいけないことです
私のしていることを一番理解しているのはそのしもべですが
しもべは治めるということを知らずに生きてきました
ですから私の願いは この領地を治めるにふさわしいものに託したいのです
そしてさらに希望を述べるならば 私は私にふさわしい方と結ばれ その人との間に子を設けたいのです
しかし 日々の私の生活は忙しく またこのように私は歳をとっているのです
その方は答えました
もうすぐここにわたしの子たちが来るでしょう
あなたはその子たちにその願いを伝えなさい