第23話 その1

そこには 大きな船が停泊していた
大きさは 小さな町ほどもあり 船の上には 多くの人が乗っていた
その周りには 普通の大きさの船が集い 船体をつなぎとめて流されぬようにし ものを運んだり 人が行き交ったりしていた
その方は そこを指差して言われた
あの場所で休もう 船の旅は もう少し続くから そこで食事をしよう
子どもたちは あまりにも大きな船に驚き 歓声を上げた

昔 人々を運ぶ大きな箱があった
それは 人々とともに 流され 吹かれるままに進んでいた
あてもなく さまよい やがて行き着くだろう土地へと期待を寄せ 人々は過ごしていた
もし これが人によるのであれば 運ぶ力に耐えられるであろうか
人々の重さや 運ぶ風や水が吹き付けると 箱の継ぎ目はきしみ 詰めた土は泥となって流れ出ないであろうか
もし 人を作った方が これを作らねば それは人を運ぶのにたえることのできないもの むなしいものとなろう