木の根元で歌う方

その方は 大きな木の根元に腰を据えて 語られた
心のうちにあるもの 湧き出るいのちの泉からくみ出された 誠の水
必要とするものは 皆来なさい
代価を払わず ここで食べ飲み ここで憩いなさい
みな 満足するまで ここにいなさい わたしが施してあげるから

その方は 救いの歌を歌われた
ご自身の栄光を 十字架の贖いを
その方は 日が昇り それが沈むまでそこにおられた
その場所を見つけ そこにいることを選んだものは幸いである
その人は 主の植えた木に 接ぎ木される 新しいいのちを与えられる

わたしは叫んで呼ぶ 渇いているもの 飢えているものは 皆来なさい
今すぐに来て ここに住みなさい わたしの影に憩いなさい
そして わたしを知ることを知りなさい
わたしはこの世界を創った知恵であり知識であり それを紡ぐ愛である

この手で作ったわたしの器よ わたしの愛を注ぐものよ
あなたはどこにあなたの口を向け どこから注ぎを受けようとするのか
あなたを造ったのは このわたしである あなたを満たせるのはわたしだけである
偽りに目を向けるな 闇の道に迷い込むな
わたしはここである あなたのそばにいるのだ
あなたの覆いを取り除き わたしを見てわたしを知り続けなさい
それを あなたの生涯をかけて求め続けなさい

その方は いよいよ叫ばれて こう言われた
わたしの愛するものたちよ 頼むから わたしのもとへきておくれ
わたしはあなたを愛している 慕い求めている
どうか わたしの道から離れないでおくれ
あなたは 自分がなにをしているのか いま 何を求めているのか わかっているのか
どうか 悔い改め 一切のことを捨てて わたしについてきてくれ
あなたのいのちが失われてよいだろうか
あなたに与えられた尊いものすべてが 失われてよいだろうか
どうか お願いだから わたしのもとへきておくれ

その方は 涙を流して 大声で言われた
わたしの愛する子よ わたしから離れないでくれ わたしを見ておくれ

主に愛されるものはだれか それは主が呼ばれたもの 誠に光に気付き応答したもの
それだけでなく 今なお暗闇の中にさ迷い歩き続けている子羊もそうである
世の光 地の塩 召し出された者たちよ
主の声に耳を傾けよ
父はいつも叫ばれている その声が枯れるほどに
御子は隣でとりなし 涙を流されている
望みをかけられたものたち その身に救い主を受けたものよ
目を覚ましなさい