女の子とお城

父は紙に女の子を描いて息を吹き込んだ
すると 絵の女の子は飛び出して
筆を手に ものを描き始めた
描かれたものはどれも愛らしく
父の御心にかなったものであった
父はその絵たちに息を吹き込み
どんどん世界を彩っていった

あるとき 女の子は踊りながら描いていると
インクの瓶を倒してしまった
紙は汚れて 机もびちゃびちゃ
女の子はそれを見て悲しみますが
父は笑いながら
大丈夫だよ と語り掛けます

父は指と息を使って
インクを立体的に描き
大きなお城をつくってしまいました

あなたはいろんなものを描いてくれたね
さあ ここがあなたのお家だよ
女の子はたちまち笑顔になり
それからも お城の中で踊りながら描き続けました