あったかい陽気のもとで 鳥のひなはやわらかい布に包まれて眠っていた
この子はもうすぐ目覚めてくれる そのときに
ここがどれほど恵まれて幸せなことを どうやって伝えてあげようか
嵐の中を潜り抜け ようやく見つけた安住の地
わたしの羽を使って編んだ 特別なベッド
顔を上げれば 香りの良い実が生っている
この地の良いことを 教えてあげようか
それとも
この世界を どうやって創ったのか
あなたがどうやって生まれたのか
わたしの日記を 見せてあげようか
そのとき ひなは小さいあくびをして 声を上げた
あなたは目を開けたとき 何を見るのだろうか
そして なにを思うのだろうか
親鳥は そっとひなを撫でた